大会長挨拶

第17回日本総合歯科学会学術大会

大会長  角 忠輝

長崎大学生命医科学域総合歯科臨床教育学分野 教授

 令和6年(2024年)11月2日(土)・3日(日)の2日間、第17回日本総合歯科学会総会・学術大会を長崎市にて開催いたします。私どもが担当させていただくにあたり、今までの学会で議論されてきた総合歯科のアイデンティティーに関わる考察やその模索をふまえ、次の若い世代に総合歯科をどのように伝え、どのような学びを提供すれば良いのかと言う視点から大会テーマを「総合歯科教育を楽しもう」とさせていただきました。特に歯科医師から歯科医師への指導はもちろんですが、歯科医師と歯科衛生士、歯科医師と歯科技工士など、歯科医療関連職の間の教育を具体的にどのように進めるのか、今さらと思われがちですが社会が求める歯科医療のニーズが大きく変化する中でその教育も変化を求められています。「総合歯科を教育する」にはどのような視点が必要なのか、本大会において会員の皆さまの議論と学びが有意義なものとなることを祈ってやみません。

 掲げたメインテーマの元、シンポジウム「歯科医療従事者連携による総合歯科教育の実践にむけて」では厚生労働省医政局歯科保健課長 小椋正之先生に基調講演をいただき、3名のパネリストによる歯科医療従事者の教育についての現状、問題点をご議論いただきます。特別講演として日本大学歯学部摂食機能療法学講座主任教授 米永一理先生と医療法人育成会矯正・小児ひまわり歯科理事長 柿崎陽介先生にご登壇いただきそれぞれのお立場からの教育論をご講演いただく予定です。その他、教育講演、一般口演やポスター発表など盛りだくさんの企画を準備しています。また、アフターコロナとなり、数年ぶりに対面の会員懇親会を長崎出島ワーフにて行います。長崎港のほとりで夜景を楽しみつつ会員同士の情報交換の場所となることを期待しています。

 今回の開催にあたり、ご参加の皆さまには旅程の確保に多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしました。この場をお借りして深くお詫び申し上げます。今の長崎は『100年に一度の変革期』として、一昨年の新幹線開業に引き続き長崎スタジアムシティプロジェクトが完成、こけら落としを迎え、新しい長崎を感じていただけることと思います。僅かな時間ではありますが、長崎の風景、食を楽しみつつ、ワクワクする学びの学会となりますよう主催者として精一杯準備をいたし皆さまをお迎えしたいと思います。会員の皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。